日経平均は2/12安値(14,865円)から少し上昇したあと、もみ合い(調整)相場が続いていますが、その理由のひとつに25日線と75日線の推移があります。移動平均線は傾きが重要です。上向きでないと株価も力強く上昇できない。
2/12以降、79日が経過(6/8現在)しましたが、そのうち25日線と75日線が同時に下向きだったのが39日間、逆向きだったのが35日間もあります。同時に上向きだったのは5日間だけで、しかも3日連続はまだない。こんな状況下ではなかなか株価の持続性のある上昇は見込めません。
ところが、そろそろなんです。日銀の追加緩和が見送られた日(4/28)が25日前の応答日から消え、16,000円台前半の水準が25日前に応答するようになるため、短期的には75日線の上昇に加え、25日線も同時に上向きが続きそうなタイミングに近くなってきた、といえます。
5/31高値(17,251円)は4/25高値(17,613円)から362円切り下げた水準。6/6安値(16,322円)は5/2安値(15,975円)から347円切り上げた水準でした。ほぼ同幅です。なので、AとBとで三角もち合いをイメージすると、あすのSQ(特別清算指数)はレンジ内で決まる可能性が高いですが、今月後半のイベント(英国の国民投票)を通じて、SQや三角もち合いをどちらに抜けていくか、ということでしょうか。
ただ、三角もち合いではなく、4/25高値からの調整が下方向に続いているといった見方もできるので、目先上昇してもCまでしか戻せなければ、5/2安値(15,975円)を下回り、二段下げ目に向かうリスクが高まります。
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東野 幸利
株式会社DZHフィナンシャルリサーチ
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