10月7日、「4夜連続・日本株オンラインセミナー」に講師として参加いたしました。ご聴講いただきました皆様、心よりお礼申し上げます。
翌日の8日の朝、私はテクニカル分析の研究のため、ロンドンに向かいました。東京市場の不安定な動きが気になっていたのですが、まさかこのタイミングで・・・・といった感覚で現地で数日を過ごしたわけです。日経平均が連日どれだけ下落していたかは認識していたのですが、下げる理由がわからない状況がいかに不安かを感じました。米国株の変調や世界的な景気減速といった表面的な材料はわかるのですが、その裏にあるだろう自分なりの解釈がいつも会社で見ている画面でないとできない・・・ある意味、慣れというのは凄い力ですね。
それはいいとして、日経平均の見通し。オンラインセミナーでは、中心ラインとなる15,300円前後(3/7高値15,312円)が非常に重要だというニュアンスでお話いたしました。
やはりそうです。9月25日の高値から下げる過程、10月10日のローソク足は中心ライン上で「十字足」に近い、反転を連想させる分岐足を示現しました。が、翌日にマドを開けて下げが続いたことで、値幅調整は一段と進行する公算が大きいとみられます。
下値メドは、10月10日の「十字足」を下落波動の中心と考えると、9月25日の高値16,374円から15,300円までの下落幅1,074円を中心ラインから同値幅下げた14,226円処(3月中旬の安値)。また、12月30日の高値16,320円から2月5日の安値13,995円までの下落幅2,325円を、9月25日の高値から下げた14,049円処とみています。
ただ、10/15の米国市場は取引時間中に大きく売られましたが、債券市場、為替市場同様に戻して終えています。日経平均は8/8安値付近まで売られているので、急反発なりで中心ラインを上回ることができれば、短期的には落ち着いてくると思います。
長期の基本波動は、2013年6月安値を起点とした右肩上がりの下値支持線上を維持しており、2013年5月高値を起点とした右肩上がりの上値抵抗線との間の動きを続けている、といった見方に変わりありません。短期的には激しい動きで心理的には最悪ですが、長期でみれば単なる微調整です。
たとえば、2週間続けて上昇すれば、3日間ぐらいは下がります。直近5日間の動きしかみてなければ相当リスクにみえますが、2週間全体の動きをみれば単なる調整にみえるでしょう。上記の上値抵抗線上にいる以上、ここから慌てて売るのは様子をみた方がいいのかもしれません。
東野幸利
株式会社DZHフィナンシャルリサーチ
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