TOPIXは年初来高値更新、一言で表すと「アベノミクス相場(私はこの表現は好きではありません)」は続いているということです。日経平均も連続陰線が続きましたが、それでも下げなければ上げるしかないでしょう。
増税の影響で落ち込んだ景気の回復を示すデータはないですが、ドル円相場は1ドル106円台半ばまで円安が進行し、主力企業の業績上振れ期待が高まってくるでしょう。

トヨタ(7203)は13週線を上回る長い陽線を形成し、26週線の上昇が定着してきそうです。同社株の7月高値6221円超えが、大型株相場へ移行するサインになるかもしれません。8月に国内ユニクロの既存店売上高が回復したファーストリテイリング(9983)に出直りの兆しも。13年12月高値から低迷が続いており、日経平均とは対照的な動きです。最近の小売株の低迷により敬遠されてきた感もありますが、ここから指数の一段高をけん引するには申し分ない株価位置だと思います。

過去17年(97~13年)における日経平均株価の9月の騰落状況は6勝11敗と負け越しです。00年からは5連敗するなど鬼門の月といえます。最近は景気減速懸念や金融不安などを背景に軟調となるケースが多い。一方、07年は米連邦準備理事会(FRB)の大幅利下げで信用収縮懸念が後退、10年は6年ぶりに政府・日銀による為替介入実施で円高が一服、昨年はFRBが予想に反して量的緩和の縮小を先送りしたことで、金融相場への期待感が広がりました。今年も序盤の内閣改造やGPIFの運用改革への期待、ECB理事会、米雇用統計の結果を織り込み、米FOMC(~9/18)に対する反応が最大の注目点となるでしょう。
円安で自動車株に目が向きやすいですが、トヨタや富士重もいいけれど、以下の図表の通り、ここからはいすゞ自動車(7202)が良いのではないでしょうか。

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東野幸利

株式会社DZHフィナンシャルリサーチ

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