日経平均は2/5に付けた年初来安値(13995円)を前に下げ渋ってきました。3/24には長い陰線に陽線が入り込む「陰の陽はらみ」を形成。次線が続けて陽線となったことで、陰陽の組み合わせでは買いサインと判断できます。ただし、依然として上方にマドを開けた状態に加え、200日移動平均線(14509円3/25現在)が上値抵抗となり、一週間以上が経過しました。3/7高値を起点とした下落トレンドの流れでいくと、一段安への懸念は残っているといえましょう。

週足では少し景色が違います(図表)。一目均衡表では14000円水準にある雲上限をサポートに強気継続を保っている絵柄にみえるでしょう。もみ合い基調が続いているため、遅行スパンのダマシとしての好転・逆転などは起きやすいですが、雲の厚さから判断しても大幅に下げが続くという環境でもなさそうです。空売り比率の高さや裁定買い残の減少、東証一部の騰落レシオの低迷などを鑑みると、急落リスクは現時点では可能性薄いです。
今週は下げに転じた転換線(14689円)に上値を抑えられやすいでしょうけど、目先的に注目すべきタイミングは転換線と基準線が一時的に上昇する4月上旬です。そのタイミングを通じて基準線を上回り、3/7の戻り高値15312円をクリアしていけば、2月安値と3月安値とで二番底のようなパターンが仕上がります。

いずれにしても、遅行スパンが昨年11月に形成した上に突き上げるような「大陽線」と接する5月上旬には、相場急変の可能性が大きい。だから、雲の上方を維持しているからには、強気継続を保ちたいところ。3/7の戻り高値を上回れば、16629円まで上値余地は広がるかもしれません。昨年5月高値を起点とした傾斜三角形の波動は何とか続いており、7月ごろに16629円処に到達する展開なのかもしれません。

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以上

東野幸利

株式会社DZHフィナンシャルリサーチ

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