五輪歓迎ムードのなか、アベノミクス相場再来への期待感が強まってきました。加えて、海外株高が買い安心感につながっているようです。中国をはじめ新興国の金融市場も落ち着いています。日経平均は7月高値を前にいったん伸び悩む可能性はありますが、建設や不動産株に流れた資金が、ほかの主力業種に波及するかが上昇持続性のポイントです。
さて、大成建設(1801)が急騰しています。大成だけではないですが、建設株がバブル高値組であることなども「急騰できる」背景にあるのです。最近では、参議院選挙を通じて公共事業拡大への思惑があったわけですが、結果論にしても、東京オリンピックは織り込んでいたのかもしれませんね。株価は2006年1月高値632円まであと100円程度に迫ってきました。チャートパターンから、まさか? とは思っていましたが、なるもんなんですね。2006年1月高値632円を上回ると、一段と株価は強くなるはずです。建設株バブルもありえる・・・・、大げさなようですが、材料は調整が終わった業種から出てくるもの。これが長期循環なのです。
実は、相場が始まったのは、このコラムで何度が取り上げましたが、2009年12月から5カ月続いた月足の連続陽線「五陽連」です。それが「五輪」につながったということです。2006年1月高値632円~2009年11月安値139円までは、日柄にして3年11カ月。2009年11月安値~3年11カ月目は、なんと今月にあたります。なので、いったん小休止に入るかもしれません。が、チャートを2006年1月高値を中心に左右対称(1996年5月高値~2006年1月高値の117ヶ月の期間に対等する2006年1月高値~117ヶ月目)にみれば、2015年9月ごろまで上昇が続くと、妄想することはできます。
短期的には、TOPIXを牽引する主力業種の代表株の株価推移を比べると、大成建設が突出する一方、三菱地所(8802)やトヨタ自動車(7203)などが相対的に少し出遅れている感はあると思います。ただ、短期的な出遅れ感に加え、2009年以降からの出遅れ感も強いといえるのは、三井住友FG(8316)のようなメガバンク株です。次の全体上昇局面では輸出株以上に注目されるかもしれないので、準備だけでも。
東野幸利
株式会社DZHフィナンシャルリサーチ
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