最近は近くのものがぼやけて見えるようになりました。今月で44歳になります、老眼でしょうか?
「Bullish Percent Index(強気指標)」という言葉を、あるサイトで見つけました。ポイントアンドフィギア(海外で使われている最も代表的な不規則時系列分析)というテクニカル指標を使い、買いシグナルが発生している銘柄がある市場の全銘柄に対して何%を占めるか。それが相場シグナルになるということです。
ある国の株式市場を代表する株価指数を直接分析するケースは多いと思いますが、中味というか、同じ株価指数の上昇でも本気度を測るものとしては有効なのかもしれません。時には指数よりも早めの反転シグナルを発してくれるかもしれませんし。
東証一部の新高値・新安値銘柄数の推移や騰落レシオ(値上がり銘柄数を値下がり銘柄数で割ったもの)などもそうでしょう。このコラムでも過去何度かご紹介いたしましたが、全体の市場の動きから個別銘柄の動きを判断するのではなく、個別銘柄の動きから全体相場の反転を見極める、みたいな感じです。
実は、ちょうど私も同じようなことをやっています。だから、このサイトが目に入りやすかったのかもしれません。
何をやっているかといいますと、東証一部の全銘柄を対象に、株価が一目均衡表の抵抗帯を上回っている銘柄数や、その全体に対する比率を毎日チェックしています。まだ、データを取り始めたばかりですが、3年ぐらい続けていると何かが解るかもしれません。毎日の作業は大変ですが。
2012年2月29日現在、東証一部に上場する銘柄数は1674。最近上場したネクソン(3659)を除いた1673銘柄を対象にすると、抵抗帯を上回っている銘柄は1426銘柄もあります。ちなみに日経平均の急速な上値追いの起点となった1月16日現在を振り返ると、抵抗帯を上回っていたのは713銘柄、全体の43%程度でした。スゴイですよね、全体の85%が強気の域に達しているということになります。ちなみに最近のピークは2月23日の88%、どのように捉えますか?オシレータ指標だと高値圏の判断となります。
日経平均の高値は今のところ2012年2月29日(9,866円)です。指数は高値更新が続いたけれど、全体の本気度は既に低下気味であったと言えるのかもしれません。
営業マンの頃、日経平均は上昇しているのに、お客様に買っていただいた銘柄は上がらない・・・よくありましたが、ほとんどが天井近しのサインだったのです。
やはり、ある程度の小休止が必要なのかもしれません。
東野幸利
株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ
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