米景気の底堅さがクローズアップされてきました。ダウ平均は年初からの上昇で12500ドル付近まで回復。2011年の高値を起点とした上値抵抗線の節目まできましたが、その節目ブレークも時間の問題でしょう。

ダウ平均の史上最高値は2007年10月の14198ドル。4年超経過した足元の水準は高値から14%程度下落した水準に過ぎない。株価が堅調なのに景気が失速するなどは素直に考えられないでしょう。特に資本主義だから当然なのかもしれません。日経平均は史上最高値38957円を付けた4年後には高値から55%も下落してしまいました。

長期的な視点から、高値でもみ合いが続く米国市場と、高値から急速かつ大幅に下落した日本市場との間には、立ち直りに相当な時間差があるのは当然。個別株でも高値もち合い株はやっぱり業績が好調だし、株価上昇の次のステップも早いですもんね。

一方、中国の上海総合指数がさえません。中国では11月末に約3年ぶりに預金準備率の引き下げを実施したほか、11月の消費者物価の上昇率が市場予想以上に鈍化するなど、足元は金融緩和に対する期待は続くと思います。ただ、金融緩和でも株価のポジティブな反応が鈍いのは注意。これを景気減速の兆候とみるのか?

さて、大発会から好調なスタートとなった日本株。内需主力株中心に終日買いが続いた動きを見る限りでは、買い戻しだけではなさそう。「単なる買い戻し」といえば簡単ですが、買い戻しが終日続くほど売り玉はたまっていません。最も、相場の立ち上がりは買い戻しからスタートするのが常です。投資主体は定かではないですが、数日買いが続く可能性があり、下げる場面では押し目買いで対処したいところでしょう。

東証1部の騰落レシオ(25日)は120%まで上昇し、確かに過熱圏はありますが、株価が敏感に反応する指標ではありません。また、1月相場は年初の買い一巡後に下げるケースも多いですけど(直近2年間は1月中旬頃に高値を形成)、日経平均は昨年一年間で17%程度下げていますので、直近の経験則をそのまま当てはめるのもどうか。

もしかすると、1月か2月相場の意外高? イタリアなどの国債償還が一段落すれば相場は持ち直すといった議論も多いですが、相場はスケジュール通りには動きません。

月足の一目均衡表では1月は転換線が下げ止まり、抵抗帯(雲)の下限水準が2月まで切り上がっています。また、遅行線の位置(今月を含めて26ヶ月前)は2009年12月に一ヶ月間で1200円上昇したタイミング。同じように意外高(大陽線)が有り得るかも。それとも、妄想ばかりで空回りか・・・。

東野幸利

株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ

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