先週金曜の晩から日曜まで、大分県にいました。色々な発見があったのですが、方言やイントネーションの標準語との違いが少ないことにささやかながら驚かされました。何故だろう?と考えました。つい数週間前に行った鹿児島には、方言や訛りが多くありました。島津藩に於いては、江戸からの密偵をあぶり出すためにも、薩摩弁をしっかりと教育したと云います。
外様大名の地域では、そのような視点からの言語維持や、徳川に対抗するための藩校教育をしていた一方、譜代系の大名の地域では、そもそもひとつひとつの藩が小さいし、大名は徳川の江戸化政策で江戸で育っていますから、お殿様は江戸弁に近く、仮想敵国であった外様大名圏のように言葉のうぐいす張りを巡らす必要もなく、藩校における地域文化色の強い独自教育もしなかったので、そのような結果になったのでしょうか。しかし北陸や東北は違うか。仮想敵国であった薩長の周辺だけの現象でしょうか。
人文地理は私の好きな領域です。これからも色々な所を訪れて、興味を掘り下げていきたいと思います。