つぶやき第4172回目にして初めて、妖怪について書こうと思います。二百数十万字のこのつぶやきテキストの中でも、「妖怪」という熟語は今日が初出です。そう考えると二百数十万字って、まだまだ大したことないんですね。

私は小さい頃はお化けを怖がっていました。トイレに行くのもなんか出そうで怖い。なんで怖がるかについては、デビルマンの中での説明というかアイデアが秀逸だと思います。万物の霊長である我々がなぜ暗闇を怖がるのか。それはかつて人類よりも強く優れた種族がいて、それは滅んだが、その時の記憶が人類にビルトインされていて、暗闇にその強い種族の存在を感じ、怖がるのだと。良く出来たストーリーです。

しかし私は或る時からお化けを信じなくなり、怖くなくなりました。それは、幽霊でもいいから会いたいと強く思った人に会えなかったので、幽霊はいないのだと自分なりに結論付けたのです。しかし今はまた、妖怪の存在を、信じていると云ったら云い過ぎですが、否定はしていません。いてもおかしくないんじゃないの、ぐらいに思っています。それは生き物とか、命に対する科学が、即ち生物学が、それはあくまでも地球上限定生物学であって、物理学のような宇宙共通普遍的なものでないので、生き物に関しては我々が知らないこと・分かってないことはいくらでもあるのではないか、と思うようになったからです。人が生きている時と、死んだ瞬間の差は何なのだろう。質量は変わるのか変わらないのか。ま、変わらないのでしょうけれども、何が違うのか。魂とは電気のようなものか。色々気になります。

「しゃばけ」なんていう小説を読むと、とても面白いし、どこかしらフィット感があります。神田の古本屋で、妖怪に詳しい本屋さんがありますが、そこと仲良くさせていただいており、古来の妖怪を古書の中に見ると、これは中々興味深いものです。本当の妖怪もいたかもしれません。或いは特定の人や物に対する思いが、見る人の中に妖怪を生んだのかも知れません。或いはカッパ伝説があるのは宣教師がいた地域が多い、なんていう分析もあります(ハハハ)。高台寺の百鬼夜行展やプロジェクションマッピングも見ました。江戸東京博物館の大妖怪展も行きました。

そんな中、今日から日経新聞の文化面で、「あやしいもの十選」なる連載が始まりました。これは面白そうだ!私はこの新聞の、商品面と文化面(あとスポーツ面のコラム)が好きです。夏真っ盛り。お化け、妖怪、幽霊の季節です。あやかし(妖)には季節性があるけど、あやしいものにはないのでしょうか?今日のあやしいものは腹の虫でした。これはでもやはり夏が本番のような気もします。夏のお化け屋敷もいいですね。

そう云えば大妖怪展の出口付近は、土偶と妖怪ウォッチでした。なんという対比。
しかし土偶って宇宙人みたいですよね。映画「光る眼」に出てきた宇宙人の胎児は、土偶にそっくりです。合掌土偶(体育座りの土偶)も、宇宙人みたいです。デビルマンではないけれど、やっぱり未知の存在が地球上に、少なくとも日本には、いたのでしょうか。しかしなぜ夏?ポケモンも一種の妖(あやかし)とも考えられます。

妖怪のことを考えるにはいい季節ですね。