世界同時株安のような事態になり、松も取れないうちから正月気分はすっ飛びました。この気分というのは厄介なもので、自分からはいかんともし難いのですが、有無を云わさない力で自分の行動に影響を与えます。
日本株の実力は?と云う質問が良くありますが、予想利益額にPER(株価収益率)を掛け合わせたものが株価となりますが、予想利益額は実力の問題である一方、PERは"企業の時価総額を利益何年分と見積もるか"と云う指標なので、"実力"と云うよりは"気分"の問題である気がします。"コンフィデンス"とも云えるでしょう。この気分は様々な環境によって上下します。戦争が起きそうとか、そう云ったことでも株式市場に対する気分は下がりますが、これは株式市場関係者にどうこう出来る問題ではありません。
もうひとつ気分を下げる原因となるのは、流動性に対する懸念です。流動性のない株は骨董品と同じだ、と云った人がいますが、株は換金できる流動性があるからこそ、PERと云う倍率が付くのです。この流動性を上げる施策をすること、そして流動性を下げるような施策を決してしないことがとても大切で、これは株式市場関係者に出来ることです。日本もアメリカも、そして中国も、このことはしっかり心に留めておいて欲しいですね。