スイスのサン・ガレンという街に来ています。ISCというもう44年も続いている国際会議に出席するためです。この会議のことは12年前にもこのつぶやきで書いています。ダボス会議を相似形に3分の1にしたようなこのシンポジウムには大きな特徴があります。それは企画・準備・運営が全てサン・ガレン大学の学生によって行われており、加えて参加者の1~2割が全世界から公募で選ばれた学生で占めることです。
空港から街までの移動も、学生の運転による車です。BMWがスポンサーをしていて、いい車をいっぱい提供していて、学生がスーツを着て、プロ意識を持って仕事します。しかし興味津々に仕事のことを聞いてきたりもします。会場では某国の首相や、多国籍企業のトップがいて、そのエスコートなどを学生が行い、そして世界からの学生も議論に加わります。これは強烈なダイバーシティです。学生はまだあどけない表情が残っており、ニキビもあったりしますが、スーツでビシッと決めて、立派に仕事をしています。もし私が親だったら、その様子を見たらそれはそれは誇りに思うことでしょう。
こういうアクティビティを許容し応援する社会がここにはあります。一般に私は日本擁護派で、日本には素晴らしいところが山ほどあると思っていますが、この「若者を認めよう・大人として扱って育てよう」とする文化は、日本はもっと見習うべきだと思います。私も何をすべきか改めて考えたいと思ったのでした。