日経平均は今日1万6000円をつけました。やっほい!春頃私は、週刊朝日その他の取材で、年末1万6000円説をよく話していました。私の理由は至ってシンプル。これは4月26日付の<株価>なるつぶやきにも書きましたが、付加価値の総計であるGDPと、付加価値を創る大きな主体である企業セクターの価値とは相関がある筈で、アメリカは上場企業時価総額がGDPの120%以上、日本は同じ数字がバブル期で140%、酷い時で50%、アベノミクスが始まる前で70%程度でした。これはデフレだから割り引きされるので、緩やかなインフレであるアメリカでは100%を超えていて、日本では100%を切ってきました。これがデフレ脱却となると掛け目が戻ってくる。GDPは株価のようには大きくぶれず安定しているので、デフレから抜けるという政策を前提にすると、上場企業時価総額でGDPの100%程度、ザックリ云って日経平均で1万6000円まで戻るのではないかと、との考えでした。当時は随分上方に離れた強気な意見で、その結果取材も多く受けた訳ですが、やって来ました1万6000円!今となっては単なる通過点のようです。コアコアCPIもプラス転。いずれ名目GDPの成長を先取りしたレベルまで株価は騰がっていくでしょうか?騰がっていくでしょう!イケー!
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。