昨日ドイツでメルセデス・ベンツの親会社(ダイムラー)は、ネットでメルセデス・ベンツの4車種を買えるようにすると発表したとのこと。既存販売店に配慮して、ネット通販でも値段は変わらないそうで、そこが一部でツッコミを入れられているようですが、私が気になるのはそこではなくて、ネットで車を買うのに、予めベンツに口座を開かなければいけないかどうかです。販売店で車を買うなら、現金持ってふらっと行っても買えます。何百万円する車でも。しかし証券会社では、1万円の投資信託を買うにもかなりの手続きを経て、予め口座を開かねばなりません。車のネット販売はどうなんだろう?お金の流れを変えていくのは今の日本の大きな課題です。既存ルールからちょっと離れて、全体を俯瞰して、合理的な新しいルールを考える時が来てるのかなぁと、このニュースを見て思ったのでした。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、その後代表執行役会長。2025年4月より会長(現任)。東京証券取引所の社外取締役を5年間務め、政府のガバナンス改革会議等に参加し、日本の資本市場の改善・改革に積極的に取り組んで来た。ヒューマン・ライツ・ウォッチの副会長を務め、現在は米国マスターカード・インコーポレイテッドの社外取締役。東京大学法学部卒業。