生まれて初めてインドに来ました。個人的趣味としては、必ずしも最も行きたい場所と云う訳ではないのですが、インド株式は大きな注目を集めていますし、当社でもかなりの金額に上るインド株ファンドを扱っていますし、最近では株式市場のボラティリティも上昇し、兎に角、一度は訪問しなければいけないと思っていました。百聞は一見に如かずと云いますが、これは真実だと思います。
半年に一度、中間決算と本決算の直後に、定例の海外機関投資家回りをします。今回はそれに引っ掛けて、ちょうど重要なコンフェランスもニューデリーで開かれるので、日本を出てから、海外機関投資家に会い始める前に、ちょっとインドに寄ってみました。「ちょっと」と云うには、少し遠過ぎますが。。。摂生し、ストレッチ等々カラダのメンテナンスをしっかりして、しっかりと体調と気力を維持していきたいと思います。
さて本題のインドですが、空港や、空港から出た辺りの様子は、私が想像していたよりも遙かに貧しいものでした。やはり未だ未だ発展途上にあるのでしょう。人口の多い発展途上国は、人の命が安いのか、車の運転や道路の状況が、我々の常識から考えるとあまりにも乱暴・危険で、これではしょっちゅう事故で人が死んでしまうのではないかと心配になってしまいます。ニューデリーの中心部に入っても、立派な建物がある一方で、すぐその目の前の通りの暗闇には、大勢の人がしゃがみ込んだりしています。
しかしホテルに入ると突然そこには別世界が広がっています。清潔で豪華な空間が、そこにはあります。このギャップが、この国の問題でもあり、同時に、経済成長を支えるひとつの要因かも知れません。金融機関、シンクタンク、デベロッパーなどの話を聞くと、この国の金利政策、外資をどう扱うかの資本政策、インフラを充実させるための施策などが、広範に、そして細部に亘って、良く考えられていることが分かります。これだけ大きい国であるにも拘わらず、客観的に問題の在処が見えていると云う点が、この国の優れたところでしょうか。或いは少なくともお金にまつわる部分については、考えが良く整理されているのかも知れません。我が国の金融関連の知恵も、悪いところばかりではありませんが、こうやって世界の他所を見ると、色々な視点が見えてきます。未だインド滞在一日です。もう少し観察したいと思います。