週末に雪駄を買いました。雪駄と云っても本物の畳表ではなく、い草で作った畳風の地に、ベニヤ板のように木らしきものと皮っぽいゴム(もしくはゴムっぽい皮)が張られた安物(と云うか偽物)なのですが、これが中々出来がいいのです。鼻緒に指を通すと、先ず指の間の血行が良くなるようで、かつグッと指に力が入り、カラダ全体の安定が増す気がします。足裏に当たるい草は爽やかで、蒸れずにこれまた御機嫌。踵や小指辺りがちょっとだけはみ出しますが、それが粋な感じがすると共に、足裏にいい刺激となります。しっかりと地面に立っている気がして、自然と姿勢も良くなり、カラダ全体の血行まで良くなる気がします。下駄に較べてずっと歩きやすいのもいいですね。
髪の毛を切った後に、近くの横丁で見掛けた店で買ったのですが、日本の気候にも合った、こんな合理的な知恵の一品が、どんどん姿を消していくのは寂しいことです。浴衣の角帯が行方不明になっていたので、雪駄の次にはやはり地元の小さな呉服屋で、灰色の、これまた粋な感じの角帯を買いました。梅雨は未だ明けませんが、天候もマーケットも早くカラッとして、涼しい顔で浴衣を着て出掛けたいものです。