最近お気に入りの一品があります。その名も「スペースペン」。単なるボールペンなのですが、寝転びながら上向きでもすらすら書き続けることが出来、なんと水中でも難なく書くことの出来るペンです。
「宇宙空間でも使用できるように」と云うNASAの要請を受けて作られたもので、実際にアポロ計画でも使用されたものです。通常のボールペンは重力を使ってインクが出てくるのですが、スペースペンに於いては芯のお尻に窒素ガスが入っており、強制的にインクが押し出されてくる仕掛けになっています。
私が使っているのは、ブレット「EF−400」と云う一品で、極めてシンプルなデザインなのですが、ニューヨークの近代美術館にもコレクションされている優れものです。その無駄のないデザインが、飽きさせません。そして芯を仕舞っている胴体を繋ぐ部分が、必要以上にしっかりと長くねじ切りされていて、その如何にも丈夫で精密そうなメカメカしさが、心をくすぐります。アメリカ製ですが、日本で買っても2400円程度。最近はいつもポケットに忍ばせています。宇宙と云うストーリーと、道具としての高品質感。何歳になっても、こう云うモノとの出会いには、やはりノック・アウトですね。