ここ数日の新聞報道を読んでいて、記事の内容自体はもともと知っていたことではありますが、国際社会に於ける日本の存在に、今再び不安が強まりました。先ずは先週金曜日の記事。
日本のFDI、海外から日本への直接投資が、昨年は17年ぶりに流出超であったとのこと。そもそも日本のFDIは極端に低く、政府はこれを増やす方針を推進していた筈です。欧米の先進諸国ではFDIは30〜40%程度が常識です。これは即ち、”お互いに"投資し合っていることを示唆しています。日本に於けるFDIは一桁%であり、まるで鎖国をしているようです。これが昨年は、純減になったと云いますから事態は深刻です。
もう一つは日曜日の記事。こちらは円安に関するコラムですが、日本、米国、中国のドルベースでの名目GDP。バブルの頂点1990年で、日本 3兆ドル、米国 5.8兆ドル、中国 0.4兆ドルだったのが、2007年でIMFの見通しでは、日本 4.6兆ドル、米国 13.9兆ドル、中国 2.9兆ドルになるとのこと。
日本の国際社会に於ける相対的な沈下は激しいものがあります。これは単に、少子高齢化の影響だけではなく、FDIが極端に低い、国際経済社会の中での浮いた存在であることとも関係があるでしょう。日本は内輪での非生産的な足の引っ張り合いなど止めて、もっともっと「外」を、「世界の中の日本」を見つめなくてはいけないのではないでしょうか?