明日は節分です。暦の上では明日までが冬で、明後日から春となります。子供の頃は、節分と云うと単なる豆まきイベント・デーでしたが、歳を取りそれなりの苦労も背負うようになると、心から「鬼は外、福は内」とやりたくなります。悪いものは全て駆逐してしまいましょう。

貫之が「春立ちける日」に詠んだのは、古今集の冒頭二首目の歌です。私はこの歌が大好きです。

「袖ひちて むすびし水の こほれるを 春立つけふの 風やとくらむ」
凍っていた水が溶け始める、希望や再生を思い立たせる、キラキラとした美しい歌です。正しく冬を終え、正しく春を迎え、この日曜日は清々しい気持ちで春が立つのを感じたいと思います。