今日はハロウィーンです。子供たちが仮装し、「トゥリック・オア・トゥリート」(お菓子くれないといたずらするよ)と云いながら近所の家を回る、アメリカなどの風物詩です。私にも一つだけハロウィーンの思い出があります。
1987年秋。大学を出てアメリカの投資銀行に就職した私は、同僚と一緒にNYで研修を受けていました。英語が分からない。英語が通じない。そして当時の私にとっては未知の「金融」を習得するというミッション。加えて初めての社会人生活、外国人との関係。全てが新しいチャレンジの中で、日々格闘していました。
そんな頃、生まれて初めてのハロウィーン体験となりました。未だに色々と一緒に仕事をしている仲良しのT君とH君と私の3人は、折角だからドカンと派手に変装しようということで、街に変装道具を買いに行きました。絵の具、金ラメ、赤鼻、蜘蛛(?)、ほうき(?)、様々な変なものを買いこんできて、私たちは生まれて初めての変装をしました。
出来上がった3人組は異様そのもの。3人はブルックリンにあるヨーロッパからの同僚のアパートで行われているパーティに顔を出し、みんなに驚かれました。そのあとビレッジに行くと、ローマ兵士の格好をしている通りがかりのアメリカ人に「ユー・ガイズ・アー・ファッ○ング・クレイジー」などと云われ、当時アメリカ生活に悪戦苦闘していた私たちは、何故かホッとしたというか、嬉しい気持ちも感じました。ビレッジにある行きつけの寿司屋に行くと、オヤジがたいそう喜んでくれて、「日本人は中々ここまでバカになれないけど、お前たちはサイコーだ」と云って、顔面一杯の笑みで迎えてくれました。そんなハロウィーン。またそんな騒ぎもやってみたいですネ。