マーケットが嫌な雰囲気です。様々な材料を、悪い方へ悪い方へと解釈する流れなのでしょう。北朝鮮によるロケット発射、国連決議での複雑な利害の絡み、レバノンでの戦闘状態と、またその後ろに垣間見える各国の利害、そして某大統領の(マイクに乗ってしまった)不用意な発言。確かに気になる問題が、ここに来て噴出しています。日本の金利上げも、本来ならば株式市場にそれ程悪影響を与えるものとは考えられていませんでしたが、こうなるとそれも悪く解釈する向きもあるでしょう。実体経済が大きく変化したと云うよりも、コンフィデンス−信頼−に揺らぎが出ているのでしょう。株価にもっとも影響を与えるものは、コンフィデンスです。
ところでこのコンフィデンスは、私たちの日常生活に於ける特定の人に対する不信と、全く同じ性質のものだと思います。一つ、対話を断絶し、時間を置くだけでは事態は一切好転しない。対話だけが不信回復のきっかけであり、ほぼ唯一の方法である。一つ、不信の回復は外から、相手から与えられるものではなくて、いつも内から、自分から回復していくものである。今の状況を回復する方策も、これらの基本手段にしかないと思われます。国のリーダーも、個々人も、冷静に、且つ前向きに取り組んでいく必要があるでしょう。