当社の社員T君が、新婚旅行で南方の島に行ってきました。ここはフランス領で、私も是非一度は行ってみたいと思っている所です。行きのフライトはキャンセルされて一日足止め、かつ現地では雨も多く、中々大変だったようですが、流石にとても幸せそうで、既にバリバリと仕事に復帰しています。

さて、このT君、島の物価の高さに驚いて帰って来ました。お土産品に限らず、現地のスーパーでの生活必需品の物価も含めて、日本よりも高かったと云うのです。先進国の物価は高く、南の島などの物価は低い、という観念を打ち砕かれたとのことでした。そこで何故このようなことが起きるのか考えてみました。

物価は、必ずしもその物の価値を表象しているとは限りません。むしろ物価は、或る物が流通する際に同時に交換されるお金の量を観測した、一種の現象とも考えられます。例えば、土地の値段が上がったり下がったりする。これは土地自体の価値の上下と云うよりも、土地の価格という”現象”が動いている、とも考えられます。そう考えると、或る閉鎖領域に於いて、物に対してお金の量が多ければ、現象としての物価は高くなる、少なくともなり易くなると考えられます。これは竹中大臣などが唱えてきた、マネタリズム−貨幣数量説の考え方に通じます。曰く、「インフレーションは貨幣的現象である」。このような現象は、特に、絶対金額の小さい物や閉鎖が効いている場所の方が顕著に表れるでしょう。

私の机の上には、T君が買ってきてくれたお土産の缶ビールがあります。貨幣数量説に思いを馳せて、週末にも飲んでみようかと思います。