今日は久し振りに旧交を温めました。旧交と言ってもちょっと変わった旧交で、集まったうちの半数は私は知らないという、そういった集まりでした。私が以前勤めていたゴールドマン・サックスの、退社したパートナーの年に一度のディナーで、恐らくそういった人は現存する数で400人ぐらい居るのだと思いますが、200人ほどが集まりました。
ほぼ全員が現経営陣よりも先輩であり(私は例外ですが)、そしてほぼ全員がゴールドマンとは関係のない所で今は生きている、そういった人間の集まりです。会社の現状を説明するスピーチが現経営者からなされ、質疑応答も行われましたが、その部分は併せてせいぜい30分ほどです。OBからの意見のガス抜きだと考えれば、何と効率のいいやり方でしょう。
OBの扱いというのは、どの会社に於いても頭の痛い問題です。実際それが原因で、会社が傾いた例も散見されます。ゴールドマンのやり方は、OBが一堂に会する機会を会社が作るため、OBはその場で旧交を温めるなり、ビジネスのネットワーキングををするなり、そこに参加するポジティブな動機が作られるので、会社に対する意見も、その場で言えばいいと思わせます。そして実際にはそれは年に一度の有限の時間のイベントなので、その晩さえ過ごせば、OBの様々な意見はうまい具合に消化されることになります。こういうずるいと言うか賢い仕組みは、日本の伝統的な大企業に於いても見習うべき点があると思いました。個人的には、大勢の知己と久し振りに会い、今後のビジネスの話も何人かと出来たので、満足なので・・・、すっかり術中に嵌ってしまいました!