靴下は何故履くのでしょう?今発売されているGQを見て、ふとそう思いました。もし手元にGQがあったら、或いは本屋さんで、58ページを御覧下さい。当社の男性社員5人が、当社オフィス内で、ビシッと決めて映っております。良くその写真を見ると、真ん中のH氏が、トラディショナルな装いで革靴を履いているのですが、何故か靴下を履いていません。

靴下というと私には忘れられない想い出があります。10年ほど前、未だ私が前職のGS社でパートナーをしている時に、会社にとって重要なお客様の或る会社で、大きな事故が発覚しました。何か力になれないかと考え、我々はレスキュー隊としてこの会社に至急赴くことになったのですが、トレーディングに関係する問題であったので、事情の分かる責任者として、私も行くことになりました。ところがその日は金曜日で、私はカジュアルな格好をしていました。足元も、裸足にデッキシューズだったと思います。今では社内に常にスーツなどを置いていますが、当時はそんな発想もなく、仕方なしに服を社内で借りることになりました。スーツ、ベルト、シャツ、ネクタイ、靴。ここまでは何とか見つかったのですが、どうしても靴下がありません。その時、今すぐに出なくてはいけないという時間的プレッシャーの中で、たまたま隣に立っていたアメリカ人のパートナーが、「ユー・アー・マイ・パートナー」と言って、その場で靴下を脱ぎ、私に手渡しました。うっ。しかし私はグッと感情を飲み込んで、すぐにそれを履いて、お客様の元へ急ぎました。あの時履かずに済んだら。。。

何故私たちは靴下を履くのでしょう?冷えないため?礼儀?靴擦れしないため?汗を吸い取るため?大体の理由は、革靴であれば解消可能とも思われるので、やはり礼儀でしょうか。人の感覚は時代と共に変わっていくので、この常識もいずれ変わるかも知れませんね。