今NYに居ます。旅芸人のようなスケジュールも、この街で終わりです。あと一日仕事をして、帰国します。
私にとってNYは、『私にキャリアをくれた街』という思いが強くあります。英語も出来なかった黄色人種の若造の私に、チャンスをくれ、次第に過分の報酬と、そして何より地位と自信をくれたのはNYです。ジュリアーニの時代にNYは随分キレイになり、街も臭くなくなったのに、またちょっと乱れてきた感じがしますが、まぁそれは誤差の範囲の話であり、基本的にNYは雑然としていて、匂いもする、そういう街です。街中を歩けば、こんな店があるのかと驚くような店が色々あり、様々な人が様々な商売を路上でしていて、そして世界中からのあらゆる人種が街を歩いています。服装も、身に付けているものも、歩き方も、話し方も、全てが違い、あらゆる形のコミュニケーション、パフォーマンスが氾濫しています。NYは『多様な』街なのです。
私はヨーロッパ(一般にヨーロッパと言う時は、UKとは区別して大陸ヨーロッパのことを指しています)に憧れ、ヨーロッパの文化が好きですが、NYには優しさと心地良さがあります。都会らしい、敷居が高いようで全てを許容してくれる、逆説的な温かさを感じます。その感触を今回の旅の終わりに再確認しました。
強行スケジュール最後の一日は、思う存分コミュニケーションを楽しむつもりで臨みたいと思います。