かつての上司、BYが今日私を訪ねてきました。今まで私が書いてきた「かつての上司」は殆どがトレーダーですが、BYはセールスです。

元々外資系S社から外資系G社に転籍する時に、G社東京の責任者であり、未だ本当に若かった私を面接し、即座に採用を決定し、そのあともずっと私を可愛がってきてくれた人です。しかし彼はセールス、私はトレーダー、且つ私のG社入社後2年半後に彼はロンドンに転勤になったので、一緒に働いた量も期間もそれ程長くありません。同じオフィスで働かなくなってから既に13年の歳月が過ぎています。

しかし彼とは、友人としてずっと仲良くしてきました。アメリカの会社のいい所で、かつての上司とは友人になれるのです。

BYは今、アメリカで或る会社のCEOをしています。そんな彼が先週来日し、或る件で私とミーティングをしました。帰国前にもう会うことはないと思っていたのですが、30分でいいから話がしたいと言って今日訪ねてきました。BYは先週のミーティングに関連して、私にあることを言いに来ました。それは、大変微妙なことなのですが、私が気を抜いていた部分を−それは些細なことなのですが−的確・克明に見抜いて、その指摘をしに来たのです。

何年も一緒に働いていなくて、しかも人種も言葉も違うのに、ここまでずれなく私の性格というか機微を掴めることに、正直ビックリしました。上司とはそういうものか?セールスとはそういうものか?ウォール街には、色々な強者が居るものです。