先週の中国株ですが、上海総合指数、深セン総合指数、創業板指数は反落、香港ハンセン指数は続伸となりました。上海総合指数ですが、週初1月9日(月)は上昇からのスタートとなりました。人民元の下落が一服したことから安心感が出た他、国営企業改革や財政投資への期待感が株価を押し上げました。セクター別には中国兵器工業集団が混合所有制改革の推進を発表したことなどから、軍需関連が大きく上昇。ところが10日(火)からは軟調な株価推移が続くことになります。10日(火)は原油価格が急落し、石油関連株が下がって相場の重しとなりました。なお、この日発表された中国の16年12月の消費者物価指数は2.1%増に収まり(11月実績2.3%)、生産者物価指数は逆に5.5%増と予想を超えたのですが(11月実績3.3%増)、相場への影響は限定的でした。

11日(水)は続落。引き続き石油関連株が弱い推移となった他、16年12月の投資プロジェクト承認が11月から減少し財政支出への期待感が後退したことから軟調なムードになったことが要因です。そして、12日(木)~13日(金)も続落。特に大きな材料は出ていないのですが、地方の株式市場規制強化のニュースや13日(金)に発表された16年12月の輸出伸び率が6.1%減と大きく予想を下回ったこと、月末に旧正月を控えて売買代金が細る中で、手仕舞い売りが先行したことが要因です。なお、12日(木)には16年12月の人民元新規貸出額が発表され、1兆400億元と予想を大きく上回ったのですが、こちらも相場への影響は限定的でした。

一方で、香港ハンセン指数は米国の金利上昇やドル高が一服となったことを好感して続伸。米国の金利上昇の影響に敏感な香港地場の不動産株や銀行株が上昇しました。その他、米国でナスダック市場が上昇したことから、テンセント(00700)などのIT関連が上昇して株価を牽引しました。

今週ですが、中国本土市場は旧正月が近づく中で更に売買代金が減少し、手仕舞い売りに押される可能性があると思います。一方、先週までは堅調だった香港株も、短期的な過熱感や旧正月前の利益確定売りに押される可能性がありそうです。もっとも、ここまでに書いてきたように、中国の経済指標は悪い数字ばかりではないために、下げ幅も限定的なものとなりそうです。なお、今週の中国の経済指標ですが、1月20日(金)に16年第4四半期のGDP<市場平均予想6.7%増、第3四半期実績6.7%増>、12月の鉱工業生産<市場平均予想6.1%増、11月実績6.2%増>、小売売上高<市場平均予想10.7%増、11月実績10.8%増>がそれぞれ発表される予定です。

コラム執筆:戸松信博
(グローバルリンクアドバイザーズ 代表取締役社長)