昨日銀行で自動車税を払い損ねたので、今日こそはと作戦を建てました。「なんでコンビニに行かないのだ?」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、実はもう一件、どうしても銀行でないと処理できない用事もあったのです。「朝一番に並ぼう」・・・単純ですが確実な方法を執ることにしました。
昨日50人待ちの整理券を引いたお店に、朝の8:45に行きました。正面とATM側にシャッターが2ヶ所。幸い未だ誰も並んでいません。「シメシメ」。やはり正面から開けるだろうと考えた私は、雨の中、正面扉の前で新聞を読みながら立っていました。

あと10分。未だ誰も来ません。

あと5分。行員の方が一人、外にある宝くじ売り場を点検に来ました。目が合ってしまい、私はちょっと恥ずかしい気持ちになりました。「毎朝並ぶ人っているのかなぁ・・・」。

そして遂に1分前。私の後ろにはコック姿の男性1名しかいませんでした。「案外並ばないものなんだなぁ」。

そして9時ジャストにシャッターが開き始めました。「いよいよだ!」。私の目の前のシャッターが50センチほど開いた時、私は自分の目を疑いました。バタバタと様々な色のズボンやスカートを履いた足が、シャッターの隙間を横切っていくのです。「えっ?!まさか!」。慌てて2メートルほど後退し、ATM側のシャッターを見ると、正面のシャッターより1メートルほど広く、既に開いているのでした。

急速に萎える気持ちを抑えて、私はATM側から入り直し、昨日と同じ機械から整理券を取りました。108番。8番目という事です。結局窓口に呼ばれるまでに、15分ほど待つことになってしまいました。不覚です。やり場のない、虚しい気持ちが漂いました。

私の前に銀行に入った7人の人達は(そしてその人たちは私よりあとに並んだ訳ですが)、正面シャッター前に並んでいる私を眺めて滑稽に思っていたのかと想像すると、我ながらちょっと笑えました。「なんで横が先に開くんだ」、「なんでどっちが先に開くって書いてないんだ」、「なんで行員さんに聞かなかったんだろう」、「なんで誰も教えてくれなかったんだろう」、「なんでせめて5分前に横のシャッター前を確認しなかったんだろう」、・・・。様々な思いが、私の胸を去来しました。よく見ると、整理券の番号は煩悩の数と同じでした。