先週の中国株ですが、上海総合指数と香港ハンセン指数は反発、深セン総合指数と創業板指数は続伸となりました。上海総合指数ですが、週初の21日(月)から強い動きに。これは、大手保険グループの安邦保険集団が中国建設大手の中国建築の株式5%を取得したとの報道から、保険会社による株式投資の拡大期待が拡がったことによります。そして22日(火)も続伸。この日は人民元の下落が一服したことで中国からの資金流出への懸念が後退し、安心感が拡がった他、深港通開始の期待感が高まってきたこと、規制策が出て一服感のある不動産市場から株式市場への資金流入期待が高まったことなどが、株価上昇の背景となっています。

23日(水)は流石に反落となりました。しかし、中国当局が影の銀行対策の新規則案を発表したことで、逆に銀行株に安心感が拡がって買われ、下げ幅は限定的でした。銀行株が買われている点については、世界的な金融株の上昇や中国経済の見通しが明るくなっていることも背景にあると思います。そして、24日(木)は小反発となり、25日(金)も続伸。この2日間も銀行が買われた他、中国当局の財政政策への期待感から建設株など、インフラ投資の関連株が買われました。なお、11月27日(日)には10月の中国工業企業の利益が発表されており、結果は前年同月比9.8%増。9月の7.7%増から増益率は加速しており、中国経済が好調に推移していることの証左とも言えると思います。

一方、香港株も先週は比較的堅調な値動きとなりました。これまで、米国の長期金利上昇と米ドルの急伸を受け、新興国から米国への投資資金還流が懸念され、香港株もこの影響を受けてきました。しかし、先週は中国本土株が堅調であり、香港に上場している中国株(特に銀行株)が堅調な動きとなって相場を支えました。また、人民元の下落が続く中で、米ドルにペッグしている香港への中国本土からの資金流入も期待されています。加えて言えば、深港通への期待感が高まってきたこともあります。なお、中国と香港の証券当局は11月25日(金)に12月5日(月)から深港通を開始すると発表しています。

今週は12月1日(木)に11月の中国公式製造業景況感指数<市場平均予想51.0、10月実績51.2>とCaixin製造業購買担当者景気指数<市場平均予想50.8、10月実績51.2>が発表される予定です。これらの数値が良ければ中国本土株は引き続き堅調となり、香港株にも好影響を与えそうです。

コラム執筆:戸松信博
(グローバルリンクアドバイザーズ 代表取締役社長)