遂にアメリカ大統領選がやってきました。明日は文化の日で東京市場はお休みですから(為替市場は日本時間に日本以外でも開いていますのでマネックスFX・ビーンズFXはお取引出来ます)、次に日本の株式市場が開く時には、基本的には次の大統領は決まっているでしょう。「基本的には」と言ったのは、大接戦が予想されていますので、前回のフロリダ州の混乱のような事態や、選挙の有効性に関する訴訟などが起きて、未だ次期大統領が確定していない場合もあり得るからです。しかし、恐らく、大勢は判明しているでしょう。

どちらが勝つかで株価は変わるでしょうか?日本との関係は変わるでしょうか?アメリカは大変大きな経済国ですから、どちらが勝ってもその経済に与える影響はそれほど大きくはないでしょう。従って、アメリカの株価に与える影響は限定的だと思います。しかし、一般的に言われているように、「ブッシュの方が株価にはプラス」というイメージがありますから、そのイメージをトレードして、ケリーが勝てば一旦は株価は売られるかも知れません。共和党でも民主党でも、アメリカの政権が、日本のその時点における政権を支持しない等ということはあり得ませんから、両国の関係は変わらないでしょう。しかし、「ブッシュと小泉首相は仲良し」というイメージがありますから、やはりケリーが勝つと日本の株価も一旦売られるかも知れません。

しかし、どちらも一過性のことだと思います。オサマ・ビン・ラディンの声明は、ブッシュを引きずり降ろすためのものと一般的には言われていますが、私には逆にブッシュ再選を狙ったものだとも思えます。ビン・ラディンには、ブッシュは必要な対立軸なのです。ブッシュを大統領に残すためには、
9・11の恐怖をアメリカ国民に思い出させることが得策であると考えたのではないでしょうか。しかしそういう読みが広がると、逆にアメリカ国民は分別を取り戻してケリーに投票するかも知れません。何とも複雑な話です。

いずれにしろ、ひとたび大統領になると4年間は在籍しますから、その影響は徐々に、しかし強く大きなものとして現れてくるでしょう。ですから我々にとってもこれは重大事です。アメリカにいない私には、どちらの候補がより大統領に相応しいのかは分かりません。しかし、恐怖を動機とした判断には、好ましくない結果が待っているものだと、歴史は私たちに教えているのではないでしょうか。