外資による対内直接投資(FDI)が、日本に於いて極端に低いことは何度もこのつぶやきで触れてきました。先進国に於いては何処も大体35〜50%程度であるところ、日本に於いては1%程度です。正確なデータがないので分かりませんが、キューバや北朝鮮と同レベルではないでしょうか。外資による直接投資という意味では、日本は事実上鎖国状態です。現代のような国際経済社会に於いて、これは決して望ましいことではありません。FDIを上げることには、一人勝ちも一人負けもなく各国が共に繁栄しようという意味だけでなく、お互いに持つ異なる考え方・知恵・技術の融合がより高い価値を生み出す可能性があるなど、様々な深い意味を持っています。従って小泉内閣も、「FDIを上げる」という明確な目的を掲げました。いや、掲げた筈でした。その文脈の中で、外国企業が日本企業を買収しようとする時には、外国企業は対象とする日本企業と直接株式交換をするだけで買収出来るようにしようというのが、大きな目玉プランでした。しかし今朝の朝刊によると、法制審議会は、「外資の日本買いに弾みがつく」との危惧を持った日本経団連幹部からの要請なども受けて、この目玉プランを見送ったとのことです。弾みがつくとは、FDIが1%から10%にでもなったというのでしょうか?1%が1.1%になったぐらいではないでしょうか?木を見て森を見ないのはいけません。9月10日に今回の件に関連するつぶやきを書いておりますが、経産省だけでなく法制審、延いては日本経団連までこれでは先が思いやられます。日本はもっとオープンになるべきだと思います