欧州出張を終えて帰国しました。一つ面白かったのは、UKでのミーティングで会った人が、「ヨーロッパには行くのか?」と聞いたことです。えっ?ここはヨーロッパじゃないの?と思ってしまいましたが、彼らの考え方ではUKはUK、ヨーロッパはヨーロッパで別のものなのでしょう。但しかつては「コンチネンタル・ヨーロッパ」などという呼称がよく使われていましたから、UKはヨーロッパの一部として考えていたのが、最近は敢えて別の所属として捉えるようになったのでしょう。そしてこれはUKの人による、積極的な選択です。日本はどうでしょう?かつては日本以外のアジアの地域を「ノン・ジャパン・アジア」などと呼びましたが、今ではあまり聞きません。むしろ今は、アジアというと日本を除いた地域を指すように使われているようです。しかしこれは日本人による選択ではなくて、日本以外のアジアの人による選択であったと思います。即ち、UKの場合は自らヨーロッパと距離を置いた訳ですが、日本の場合は逆にアジアから距離を置かれてしまったのではないでしょうか?考えすぎかも知れませんが、ちょっとした呼称にも、外交のゲームは始まっている気がします。