カレー、芋焼酎、バナナ。これらの共通点を御存知ですか?最近、色々な食べ物が、様々な病気に効くことが報道されています。先ずはカレー。主成分の一つであるウコンの中にクルクミンなる物質があり、これがアルツハイマーになりにくくするそうです。なんでもインド人は、アルツハイマー人口率が、アメリカ人の4分の1だそうで、これもカレー効果のお陰らしいのです。次に芋焼酎。芋焼酎の搾りかすで作った醸造酢に抗ガン効果があることが、先週日本醸造学会で発表されました。最後にバナナ。今月末に開かれる日本癌学会に於いて、バナナの免疫力を高める作用はインターフェロンに匹敵する、という発表があるそうです。熟れて黒ずんでいる程効果は高いそうです。こういった報道を見ていると、ちょっと複雑な気がします。病気になるのを避ける為、食べる物に気を遣い、色々と食事制限をするケースがありますが、逆に雑多に食べ物を摂っている方が、結果として免疫力を高め(或いは下げず)、病気になりにくいのではないでしょうか。この手の研究にはサイクルというかブームがあって、或る時は自然が一番、或る時は自然は危険で一杯、となりがちです。しかしいずれにしろ、ストレスを下げることと免疫力を維持することは、現代人の健康にとって、もっとも重要なテーマな気がします。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。