「モダンは陳腐化する」と思います。ホテルやレストランで、20年前はモダンであったろうデザインが、今では陳腐化してしまってどこか可笑しいという例をママ見受けます。しかし中には、いつまで経っても陳腐化しないデザインというのもあります。モダンはコンテンポラリーとほぼ同義ですから、或る時代に於いてその時代に即したものが、或るものは陳腐化し、或るものは普遍性を持っているということでしょうか。この両者の違いを分けるのは何でしょう?やはり機能的・合理的であり、また人の本能に順張りのものの方が普遍性を持ち易いのでしょうか。このテーマは、デザイン、音楽、文学などの芸術の領域に限らず、ビジネスに於いても同じことが言えると思います。一方で、普遍的なビジネスを造ることと、常にコンテンポラリーに変化していく仕組みを造ることは、似て非なるものとも思われ、ビジネスに於いて重要なのはどちらなのかというのも興味深いテーマです。これからの会社造りを考える時に、この複雑なテーマとはしっかりと真正面に向き合って行きたいと思います。