今日の東京は強烈に暑いです。今晩は七夕ですから、肌寒かったり雨模様よりは、ピーカンの方が勿論いいのですが、それにしても今日の暑さは並々ならぬものがありました。ヒートアイランド現象の一環でしょうが、去年よりかなり暑く、一年の変化としては幅が大き過ぎる気がします。
一説によると、最近汐留に建った高層ビル群が海風を防いでしまい、当社がある銀座から東京駅辺りで、日中の温度が1度から2度高いと云います。陸地の方が海よりも比熱が小さいので、日中は陸地の方が熱しやすく、暖められた空気が上空に逃げる為に陸地の気圧が海上よりも下がる。従って、日中は海から陸に向かって風が吹き込む。これが海風の仕組みですが、これがビルによって止められてしまい、銀座一帯の空気が淀み、気温が上昇する。と、まぁ、そういうことでしょう。これは確かにありそうです。有明海の堤防問題もそうですが、新たな構造物が気体や液体など、流体に与える影響を予め予測することは簡単なことではありません。しかしそもそも複数の大型ビルが同時に建つ時に、全体としてどのような影響が出るか、ちゃんと配慮したのでしょうか。−したのかも知れません。それでも予測しない結果になったのかも知れません。大型構造物の建築に当たっては、細心の注意と謙虚な態度が必要だと思います。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。