週末に食べたグレープフルーツに、ナイフで切られていないタネがありました。「このタネを植えたらどうなるだろう?」と思ったのですが、実はその疑問は、今から30年以上前にも思ったことです。
あの頃、グレープフルーツは大好物で、しょっちゅう食べていました。ある時、芽、いや、根が生えかけているタネを見つけた私は、今こそ疑問解消のために実行すべきだと感じ、そのタネを庭に埋めました。丁度バランス型の石油ストーブの排気管の目の前だったのが功を奏したのか、グレープフルーツは芽を出し、濃い緑色の葉を付け、ゆっくりと育っていきました。あれは3年後だったでしょうか、膝の高さぐらいまで育ったグレープフルーツの樹は、クチナシの花のような色合いの、小さな花を咲かせました。あの時の感動、花を見つけた時の最初の映像は、今でも克明に目に焼き付いています。グレープフルーツはその後すくすくと育ち、遂に二階の屋根まで届くようになりました。
最近は見ていませんが、元気でしょうか。ところであの頃、食べ物から取りだしたいくつかのタネを私は庭に埋めていましたが、これだけ成功したのはグレープフルーツだけでした。今でもうまく行くでしょうか?放射線処理でもされていて、最近の果物のタネは発芽しないのでしょうか?実験って、想像するだけでも本当に楽しいですね。