株式市場にも、ようやく本格的な春が来たのでしょうか。今日は日経平均も11000円台を回復し、東証一部売買高も13億株を超え、全体にいい地合で引けました。最近の経済指標には目を見張るものがあります。10−12月期の名目GDPが前期比で年率2.6%増えたことは18日に書きましたが、本日発表の指標だけを見ても、1月のサラリーマン世帯消費支出が前年同月比で名目でも3.1%増、1月の鉱工業生産指数が前月比3.4%上昇で3年1ヶ月ぶりの水準、更に1月の新設住宅着工が前年同月比7.3%増(首都圏に至っては何と12.3%増)と、驚くような数字が立て続けに出てきています。今日は東証一部業種別騰落率で見ても33業種全てが上昇で、かつ1位が証券、2位が不動産です。これはまるでバブルの再現です。本当に信じていいのでしょうか?しかし春が来る時は、疑っていても着実に春は来るものです。明るい気持ちでマーケットを見ることも大切だと、私は思います。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。