火星の6万年ぶりの大接近は、生憎都心では天候があまり良くなかったようですが、この夏はこの夜空のショーの為に天体望遠鏡が多く売れたことでしょう。私は星空を見るのが好きで、小さい頃兄と一緒に反射望遠鏡で天体観測をした思い出があります。望遠鏡で色々な星を見るのですが、結局殆どの星は単なる恒星ですから面白くも何ともありません。ただ単に丸く、白く、光っているだけです。惑星の方が表情がありますが、それも面白いのは土星ぐらいで、火星は出来の悪い恒星のような代物で、興奮からはほど遠いものでした。
そこで星座などを見る方向に興味が走り、望遠鏡ではなしに口径の大きい双眼鏡(7x50)で色々と夜空を眺めたりしました。定番ですが、星空を長時間露光によって地球の自転を目の当たりに確認出来る写真なども撮りましたが、出来上がると色も素敵ですし、それなりに感動したものです。
今でも出版されていますが天文ガイドは必須の書物で、初ラこと初歩のラジオと共に、誠文堂新光社には小さい頃の私の興味を随分刺激してもらいました。今はオフィスの中にトーマス・ルフという写真家の「Stars」という写真を飾っています。黒白の銀河や星雲を見ていると、頭の中を宇宙のジェット・ストリームが流れるようでいいリクリエーションになります。
折角の大接近ですから、今晩はいい天気になるといいですね。