つぶやきの読者の方から大変面白いメールを頂戴しました。今日はその内容を紹介させて頂きます。コンビニのレジに小さな赤い郵便ポストがあるのを見てバイトの人に思わず、「これって本当にポストですか?」と聞いてしまい、更にはレジで、「ETFですか、温めますか、それとも日ばかりですか」なんて聞かれたりしたらどうしよう、などと不意に思ってしまったというのです。これは傑作です。こういう自由な想像力は、とても素敵だと思います。こういった想像力がきっかけとなり、実際に新しい発明や改革が実現することもあります。こういうノリは、星新一のSFショート・ショートが秀逸ですが、星新一的にはコンビニのバイトはロボットでしょう。しかしそうやってロボットが労働をどんどん代わっていくと、人間はどうやって収入を得るのでしょうか?収入がなければ、そもそも消費だってできません。南北戦争に於いて北部が奴隷を解放したのは、何も人道的に北部が優っていたからではないそうです。生産手段の機械化が進み、生産性が飛躍的に上がった北部では、次にその製品を消費する人が大量に必要になった。そこで奴隷を解放して、労働者にし、給料を与え、購買力を持たせた、と言われています。ボッコちゃんの世界は、やはり絵空物語ですね。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。