今日は鉄腕アトムの誕生日だそうです。全国各地で記念イベントが催され、好評を博したようですが、どこか虚しさも感じます。
アトムが書かれたのは約50年前。人類の知恵と文明は果たしてどれだけ進歩したのでしょうか。2年前、即ち21世紀最初の年に知人から貰った年賀状に「アトムの空は今日も同じ空だった」というフレーズがあったことは、当時つぶやきにも書きました。先人が夢見た技術の進歩と平和利用は、到底その想像力に達していません。片や戦闘機や兵器の類に至っては、残念なことに先人の想像力を遙かに超えた水準にまで発展したようにも思えます。
しかしもっとも残念なのは、手塚治虫や星新一のような強力な平和的想像力の存在が、かつてに比べて減ってきているのではないかということです。確かに技術の平和利用に関しては夢を超えられずに終わっているかも知れませんが、まず想像がなければどこにも辿り着くことは出来ないでしょう。もっと想像力がいっぱいの世界になったらいいなと、そう思います。