竹中大臣が週末にダボス会議で2つのセッションをこなしました。日本経済に関して一つと、アメリカ、フランス、ドイツの金融担当大臣と一緒に世界経済に関しても一つ、マイケル・ポーターやポール・クルーグマンといった著名な学者などを交えた討論を行いました。竹中大臣は毅然とした態度でビジョンと自信を示すと同時に、他の意見もきちんと聞き入れる態度も示し、また他の先進国の大臣とも対等に渉りあい、経済大国としての威厳を保ったと思います。それは911以来世界的に「コンフィデンス」が低下している中で、日本だけでないより広い社会にとってもいいメッセージだったと思います。空手形を切ればいいとは思いません。しかしキチンと世界と対話することは日本にとって必須のことです。各国からの様々な聴衆も、希望を持ったことでしょう。いや、持たなかったかも知れません。しかし重要なことは、大臣として明らかな目的を認識し、重要な任務をしっかりと全うしようとしたことだと思います。たまには明るいニュースもあってもいいですね。(日本ではあまり報道されませんが・・・)
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。