日本のメディアはとても画一的です。日本のどの新聞を見ても大体同じ様なことが書いてありますが、欧米の新聞を見ると同じ日の『日本の』トップ・ニュースが、日本の新聞では殆ど扱われていない話題であったり、或いは同じ話題でも全く違う解釈であったりします。このような多様性の無さは我が国の極めて大きな問題です。一部テレビでは欧米メディアの紹介番組もありますが、それは欧米のニュースの紹介です。
また欧米メディアの日本支局は基本的に本国向けにニュースを配信することを仕事としています。欧米メディアによる、日本の話題の解釈を日本語で日本人向けに流して貰えないものでしょうか。地上波テレビのゴールデン・タイムの10分程度の帯を買い占めて、毎日日本語で流してくれたら最高です。
そんな私案をまとめた本が出ました(この案は入っていませんが)。ダイヤモンド社が、「こうすれば日本はよくなる!」という本を出版してくれました。つぶやきに既に出てきた話も多いですし、甚だ僭越で生意気でお恥ずかしい限りなのですが、具体的な私案がまとめられており、多様性のない中で、「こんな考え方もある」ということで、まぁ御勘弁を。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
-
ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。