今日は立冬です。冬が始まる日です。季語などでは10、11、12月が冬ですから、今日は旧暦の10月の始めに相当するのでしょうか。するとこれから1ヶ月が神無月、そのあとに霜が降りるほど寒い霜月が始まります。旧暦で考えた方がイメージに合いますね。ところでこれから1ヶ月は日本中の神様が出雲に行ってしまう訳ですが、そんな月におとりさまで酉の市をするのは、神様がいないのにお祭りをするので、なんか納得がいきません。恐らく本来は旧暦11月、霜月の酉の日に行なっていたものを新暦に移してしまったのでしょう。チャイニーズ・ニュ−・イヤーは2月にあり、中国はグレゴリオ暦を導入する時も、慣習などは元の暦のままに残したのでしょう。こんなところにも日本の、良く言えば柔軟性、悪く言うと主体性の弱さが垣間見られる気がします。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、その後代表執行役会長。2025年4月より会長(現任)。東京証券取引所の社外取締役を5年間務め、政府のガバナンス改革会議等に参加し、日本の資本市場の改善・改革に積極的に取り組んで来た。ヒューマン・ライツ・ウォッチの副会長を務め、現在は米国マスターカード・インコーポレイテッドの社外取締役。東京大学法学部卒業。