一昨日「サブリミナル」という題で、無意識ながら実は常に起きている脳の話を書きましたが、一方で起こさなければ寝ている脳というのもあります。これはカラオケに行くといつも思います。先日社員数人とカラオケに行き、30年縛り−30年以上古い歌しか歌ってはいけない−というのをやってみたのですが、しばらくすると次に歌うべき歌が思いつかなくなってしまいます。
ところが人が歌っているのを聞いていると、急にもう何年間も思い出さなかった他の歌を思い出したりします。しかも全コーラスの歌詞を覚えていたり。これは脳には引き出しがあって、ある一定の紐付けがなされているからだと思うのですが、その紐は切れたりこんがらがったりしています。人によって紐付けの規則や状態は大きく違い、その違いを比べてみると面白そうだなと思うのですが、いつも大音響でそれどころではありません。一回ぐらい耳栓をして観察してみましょうか。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。