凡そ物事にはいい点と悪い点が併存しており、100%片方だけというのは中々ないものです。そしてそのようにプラスとマイナスが混在している時は、双方まとめたパッケージとして評価しなければいけません。というか、そのようにしか評価できないと思います。金融の世界であれば、例えば社債では、リターンだけで見ればクーポンが高ければ高い債券ほど良くなり、リスクだけで見ればどれもこれも買えなくなりますが、一般にリスクが高いほどクーポンも高いので、リスクとリターンとをパッケージにしてリスク調整後のリターンを計算して評価するべきです。
もちろんその際に、リスク・リターンの関係以前に、社債の購入主体として決して取ることは出来ない或る特定のリスクといったものが存在する場合もあります。パッケージの中の一点だけを取り出して単体で評価することは簡単ですが、現実の世界では常にパッケージ全体としての評価をするようにしなければいけないと思います。