昨日の日経新聞に中学・高校の同級生が載っていました。S君は慶應大学の助教授として薄膜製造技術の研究をしており、大学における先端研究と、自ら設立したナノテクベンチャーにおける実用研究の双方をしています。2年ほど前に母校の後輩に対する講演会で、S君は蕩々と理系の学問の楽しさや素晴らしさを説き、もっと大勢が理系の、しかも学究の道に行くように、まるでセールスマンのように強く勧めていました。自分が研究している分野の将来性や、それがどれだけ社会に貢献できるかについても、或いは自らの研究者としての力についての自信にも、一点の曇りもありませんでした。しかし奢る態度はかけらもなく、穏やかで、陽気な、とてもいいヤツです。新しい価値を創造していくチャレンジは、容易な道のりではないでしょうが、とても素晴らしいことだと思います。そんなS君を私は誇りに思っています。