昨晩マイケル・ブレッカーを聴きました。演奏はとても上手で聴衆もかなり満足のようでしたが、私の心は何故かずっと冷静でした。まず拍手を取るのが下手です。間合いを与えないので観客が拍手を入れにくく、舞台と聴き手の間のコラボレーション(やり取り)が少ないのです。かといって自由奔放に自分の好きなように吹きまくるのかというとそうでもなく、どこか型に嵌めようとしていて自己満足が感じられません。ナシャンテというブラジルの作曲家の曲がステージの中では秀逸だったと思いますが、例えばガトー・バルビエリ(アルゼンチン出身のテナー・サックス奏者。目一杯自己陶酔した演奏で有名。でも私は好きです。)の自己満足度に較べると足元にも及びません。
「完璧な型に嵌よう」とし過ぎて、形が萎えてしまうのではないでしょうか。やはり根はスタジオ・ミュージシャンなのかなぁ。(今日はたくさんの批判のメールを頂きそうですので、予め謝っておきます。「スミマセン。でもつまらなかったんです。」)