【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 52,342.56 ▼132.54 (10/29)
NASDAQ: 26,184.72 ▼365.13 (10/29)
1.概況
米国市場は主要3指数が揃って下落となりました。アルファベット[GOOGL]が発表した決算で広告事業の売上高が市場予想を下回り増収率も低水準だったことから一時13%以上の下落となり、上場来最大の下げを記録しました。広告事業は巨額の人工知能(AI)投資を支える中核事業であることから、その業績悪化による影響が懸念され、ハイテク株の下落へと波及し相場全体の下げへとつながりました。
ダウ平均は388ドル安の52,086ドルでこの日の取引を開始しました。寄付きがこの日の安値となり、その後、一気に下落幅を縮小させ日本時間23時08分に69ドル安の52,405ドルでこの日の高値をつけました。以降はじりじりと下落幅を拡大する場面もあったものの、大きく水準が変わることはなく最終的に132ドル安の52,342ドルでこの日の取引を終え、4日ぶりの反落となりました。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は365ポイント安の26,184ポイント、S&P500株価指数は23ポイント安の7,720ポイントでいずれも4日ぶりの反落となりました。
2.経済指標等
2026年第3四半期の実質GDPは前年比+3.4%となり、市場予想(+3.0%)を上回りました。また、PCEデフレータは前年比+3.6%となったほか、PCEコアデフレータは同+3.1%となり、いずれも事前予想と変わらずでした。
3.業種別動向
S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち8業種が上昇、3業種が下落となりました。ヘルスケアが2.5%高、不動産が2.3%高、生活必需品、公益事業が1.6%高となりました。一方で、コミュニケーション・サービスが6.6%安、情報技術が0.9%安、一般消費財・サービスが0.6%安となりました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中23銘柄が上昇しました。メルク[MRK]が3.8%高、ホームデポ[HD]が3.6%高、ナイキ[NKE]が3.4%高となりました。一方で7銘柄が下落し、アルファベットは冒頭の記載の通り広告事業が市場の期待に届かなかったほか、多額の債務も明らかとなったことで12.6%安となり構成銘柄中のトップの下落率となりました。また、キャタピラー[CAT]は四半期決算を発表し増収増益で調整後1株当たり利益も市場予想をわずかに上回ったものの、人工知能(AI)データセンター建設ブームの鈍化が懸念され9.3%安となりました。そのほか、セールスフォース[CRM]が4.6%安となりました。
ダウ平均構成銘柄以外では、イーライ・リリー[LLY]が第3四半期決算を発表し、肥満治療薬の強い需要により調整後の1株当たり利益が市場予想を上回ったほか、通期見通しを引き上げたことで6.6%高となりました。
5.為替・金利等
長期金利は前日比0.08%低い4.94%で取引を終えました。30日朝のドル円相場は157円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
アルファベットの決算が市場予想に届かずハイテク株の下落が市場全体に波及し、米国市場は主要3指数が揃って下落しました。ただ、ハイテク株以外については堅調に推移しており、S&P500構成銘柄は400銘柄以上が上昇していることからも相場全体の悲観にはつながっていないことがうかがわれます。
夜間の日経平均先物は630円安の64,100円で取引を終えています。米国市場の下落の流れから、特に日経平均の寄与度が大きい半導体関連銘柄の下落が予想されるため、本日の日本市場は売りが優勢でのスタートが見込まれます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 荒谷 義孝)
