英語で「ルナー(lunar)」は「月の」という意味で、「ルナティック(lunatic)」は「狂人」とか「精神異常の」という意味になります。ラテン語が語源で、月から発する霊気にあたると気が狂うと考えられていたそうです。ピンク・フロイドの歌にも「ダーク・サイド・オブ・ザ・ムーン」という狂気を題材にした歌があります。いつも同じ面だけを見せて裏側(ダーク・サイド)を決して見せないというのがどこか狂おしいのでしょうか。
片や日本においては月ではウサギが餅つきをしていたり、かぐや姫が帰っていったりで平和この上ありません。あまり詳しくないので間違っているかも知れませんが中国でも月は美しかったり知人を思い出すものであっても狂気じみたものとは捉えられて来なかったのではないでしょうか。これだけ大きな自然の存在をこれだけ違って見て来たというのも面白いと思います。月は太陽に対する「陰」ですから、陰影礼賛の国と彼の国ではこうも違うものでしょうか。そしてその月の裏側を見たことがあるのは数人のアポロ(太陽の神)の飛行士だけであるというのも、なんか不思議ですね。