今朝の日経新聞一面のコラムによると、日本の銀行は未だに大企業向けの融資残高を減らさないようにあの手この手で努力をしているようです。株の持合い、銀行がビジネスを企業に発注する見返りに融資を維持するという「取引の持合い」、市場金利を下回る金利、等など。一方で銀行の借入を無担保で受けられない中小企業が全国に溢れています。このような「集中」はリスクを増大し、成長を阻害します。先日サンフランシスコのコンフェランスで隣りに座ったバンク・オブ・アメリカの幹部に聞いた所、銀行全体の資産残高は維持しているものの、企業向ローン残高はここ5年ぐらいで大幅に減らし、個人向けローンや様々な形での証券向け投資などを増やし、リスクの分散を大きく進めてきたそうです。そもそも「集中」といったものが我が国の金融の大きな根本的な問題だと考えているのですが、そのことについてはまた説明したいと思います。