(まず昨日のつぶやきについてですが、雷が神様として扱われないというのは必ずしも正しくないようです。ゼウスにおいても菅原道真においても道具や武器として雷は多々使われているようです。しかし雷自体の神格化はやはりあまりないようです。)
今日はカリフォルニア州南部で投資家巡りをしました。夕方の便でサンフランシスコに来ています。明日から当地でサンフランシスコ講和条約50周年記念式典があり、投資家巡りをしつつ式典における様々な会議に参加します。カリフォルニア州はその長さにおいて日本と同じくらいと記憶しています。幅は確か日本より広く、面積はカリフォルニアの方が広かったと思います。一方日本においては、居住可能地域はその僅か20%であり、人口密度は遥かに日本の方が高いのです。同時に日本においては労働可能人口が減少しておりますが、世界経済の文脈においてはGDPを減少させる訳にはいかず、これは中々難しい命題となっています。
移民を多く受け入れることは、人口密度などの問題からも難しいでしょうから、労働可能人口における実労働人口を増やすしか処方箋はないように思えます(GDPの60−70%は個人消費ですから)。そうすると、やはり女性や健康な高齢者がもっと働くことになると思います。そうすることによって人口が減りつつも労働人口を維持できるからです。すると日中家にいて、銀行や郵便局に行って金融取引をできる人口が減り、いつでもどこからでもできるオンライン金融への需要が高まります。これがマネックスのビジネスモデルの重要な仮定の一つです。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。